補足・カンパニー 青柳さんのこと
前記事でカンパニーを語るつもりが石田昌也へのクソデカ感情をぶつけてしまい珠城さんへの言及が足りなかったな…と反省しました。
前回記事はこちら
珠城さんのご卒業翌日に青柳さんかいっ!というツッコミは承知の上(笑)ここでは補足的に大好きな青柳さんを箇条書きで語っていきたいと思います!
・ヒロイン属性の青柳さん
なんか言い出したよ←
いやもう実質ヒロインやんあの人。素直でホワンとしてるからすぐ巻き込まれちゃうし、割と無茶な話もあっさり納得しちゃうし(主に高野さんからの圧に弱い)。
バレエカンパニーに初めて出向いて挨拶する場面が特に巻き込まれてて可愛いですね。
急に歌い出す美波と蒼太にビクッ!としながらもすぐに受け入れ態勢に入る素直な青柳さん。さちぴーに絡まれて困惑しつつも逃げない優しい青柳さん。すき。
青柳さんは「この人なら受け入れてくれそう」って感じられるんですよね💕まぁチョロそうとも言えなくもない。可愛い。
・絶妙なサラリーマン仕草
立ち方や手の組み方などかなり研究なさったと思うのですが、どれも妙にリアルなんですよね。普通のサラリーマン…でも柔道部出身の鍛えてるガチッと感もある…え…???待ってあの人かっこいいな????好き…でもめっちゃ腰低い…え…可愛い…!!!はい、ここまで来ればもう青柳さんの虜です。普通に街中でかっこいい人見つけた時の感覚なんですよね。いやあんなかっこいい人おらんけど。
私が特に好きな青柳さんのサラリーマン仕草は、ラストシーンでの脇坂専務とのやりとりです。
元を正せば脇坂の不興を買ってカンパニーに飛ばされたはずの青柳が、彼に向かって「感謝しています」と臆面もなく言い切る。左遷となる脇坂は最後に「お前、顔つき変わったな。前より…」と自分と入れ替えに本社に戻る青柳の内面の変化に気づき、最後の最後に「ふてぶてしくなった!」と精一杯の憎まれ口を叩いて去っていきます。
でも青柳にはそれが彼なりの敗北宣言であり自分への最大限のエールだと分かって、去りゆく脇坂の背中に深々と頭を下げるんです。このお辞儀を見ると、あー、働く人ってかっこいいなぁ、と毎回思います。
あとは細かいところではバーレッスン(何故かやらされる羽目に)で首にかけたタオルで汗をフキフキする青柳さんとか。あのシャツいちの胸板は至宝ですね。あっ!バレエ団の晴音・楓コンビに呼ばれて階段登ってくとこも好き!小走り青柳さん。美波さんに何度も会釈して去ってく様子がが絶対いい人。そりゃ高崎美波も軽くステップ踏むわ。
・コスプレイヤー青柳さん
青柳さんなんたって体がいいので(堂々)何着ても映えるんですよね。
スーツ、ベスト、シャツイチ、柔道着、浴衣、タキシード…因みに私はお店でキャメルのチェスターコートを見かけると「君に出会えただ〜けで〜」が脳内に流れるように設定されています。あの主題歌めっちゃ歌うよね。いい歌なんだまたこれが(笑)
私は浴衣姿の青柳さんに堕ちて今ここでこんなブログを書くに至っています。あの場面もいいんだよなぁ〜(机に突っ伏しながら)トップコンビ2人が雑談しながら花道はけてく姿にあんなにときめくとは!!!!!
・青柳さんと美波さん
急遽代役を務める事になった美波さん。
緊張で震える美波を抱き寄せて「希望も光も全てあなたの中にある。あなたの中の希望を僕に見せてください」と力強くステージに送り出す青柳さんの全部が大好きです。シンプルに恋。
優しく包み込むような回もあれば、美波さんへの想いが溢れて思わず強く引き寄せる回もあって。そんなの見た時はオペラ構えながら心の中でキャーーーー!!!ですよ。あの青柳さんがグイッてした…!!!!
ハグも好きなんですけど、私がいつもオペラで夢中になって見てたのは美波を舞台監督が呼びに来るところですね。
美波が羽織ってたストールを受け取ってグッと力強く頷いて3人で走り去るんですけど、そこがかっこいいの!頼もしくて!!シンプルに恋!!!(2回目)
ラストシーンの「今夜は月が綺麗ですね」からの手繋ぎひゅーひゅーはもう語るまでもないでしょう。
最高にハッピーな気持ちになった30分後に、あのクレイジーなショーが待ってるとか2018年春の月組幸せすぎるな。出来ることならタイムスリップしてチケット増やしたい。
という訳で《次回》悪党が月からやってくるアレについてです。長くなりそう〜(笑)
『カンパニーのこと』
カンパニー好きすぎて収集つかなくなりました(笑)
長文です。
カンパニーちょっと苦手なんだよな〜って人も読んでいただけたら嬉しいです♡
ではこちら!参りましょう。
↓↓↓
2018年『カンパニー〜努力・情熱・そして仲間たち〜』
脚色 演出 石田昌也
バレエ×サラリーマン=???
【「君に出会えただけで幸せだった…」
製薬会社[有明製薬]の総務課に勤務する青柳誠二(珠城りょう)は2年前に妻を病で亡くし、伴侶を偲びながら単調な日々をやり過ごしていた。
競合他社との合併話が浮上する中で、青柳は突然出向の辞令を受ける。合併のいざこざの裏で起きたあるトラブルを庇った事がきっかけの、体裁のいい厄介払いだった。
出向先は[敷島瑞穂舞踊研究所]、有明社長の娘・紗良が在籍するバレエカンパニーである。
青柳への表向きの課題は、世界的プリンシパル高野悠(美弥るりか)を招聘しての合併記念公演『白鳥の湖』を成功させること…。
カンパニーには、以前青柳がスリの被害から助けた高崎美波(愛希れいか)が偶然在籍していた。専門外の仕事に四苦八苦しながら、青柳は美波をはじめ団員のほとんどがアルバイトをしながら公演をこなしている日本バレエ界の現状を知るのだった。
孤高の天才高野をはじめ曲者揃いのカンパニーで、バレエ公演成功に向けて奔走することになった青柳。青柳の止まっていた時計が、ゆっくりと動き始めた…】
私この作品大好きなんですけど、残念ながら苦手な人も多いようです。
好きだからこそなんとなくその理由は分かります(笑)なのでその辺りを絡めて回想していこうと思います!
まず初めに、作・演出の石田先生はとってもピュアなおじさんです(笑)どうもあのおじさん、ストレートにカッコイイのが恥ずかしいみたいで、というか、カッコイイを見出すポイントが宝塚の主なターゲット層と微妙にズレてるんですよね。
座付きとして致命傷のような気もしますが、この「微妙にズレたカッコイイ」がうまーく嵌るともう大成功なんですよね。
正塚先生もこの傾向ですが、表出がハードボイルドなのが正塚先生で浪花節なのが石田先生ってとこでしょうか(笑)
さて、翻って本作。
やはりこの作品の登場人物達も普通の「カッコイイ」からはちょっとズレた所にいます。
バレエの世界は一見華やかだけど、彼らはこのご時世にお金にならない事をひたむきにやっている不器用な人達です。
選ばれし存在の高野さんは人付き合いが苦手でいつも周りと衝突してばかりだし、カンパニーとコラボするダンスボーカルユニットのバーバリアン達も、ビジュアルこそイケてるけど那由多くんは実は泥臭い努力家で。
そして、その最たるのがトップスター珠城りょうが演じる、青柳誠二というキャラクターです。
会社員と言っても、デキるリーダーでもなければ華やかな部署でもない。半沢直樹的な切った張ったの世界とは真逆の、どこにでも居そうな、その中でもとりわけ冴えないサラリーマン。素朴で、真面目すぎて上手く立ち回ることが出来ない、どこか残念な人。
青柳誠二という役は、もとい、石田作品は、カッコつけたら負けなんです。
言わずもがな、宝塚の男役はカッコつけることを極めていく芸なんですけど、こと石田作品に関して言えば、カッコつけるほど薄っぺらくなってしまう。『カッコつけないほどカッコイイ』んです。
これが理解出来ないと石田作品は駄作にしかなりません。けっこうハードル、高いです。(気合い、入ってますみたいに言う)
失敗した石田作品ほどつまらん物は無いし、成功した石田作品ほど胸を打つものは無い。
所謂宝塚的なものを求めている人が彼の作品を毛嫌いするのもここが要因でしょうね。
多分この作品は当時の珠城さんの「逃げも隠れも致しません!」という胆力があったからこそ成立したんじゃないかな。
例えばこれが息をするようにカッコ良さを振りまけるタイプの男役がやったとしたら、端的に言えば今の珠城さんが演じたとしたら、青柳さんの野暮ったさはあざとく映ったかもしれません。
かっこつけることなく、ひたむきに。
野暮ったさは誠実さに繋がり、その姿にキュンとなる。
そういう人だからこそ、本番に怖気づいて震える美波を抱きしめる様子が、渾身の告白「今夜は月が綺麗ですね」が、汗ばんだ手をスラックスの上でゴシゴシしてから差し出す姿が、優しさに満ちて愛おしく見えるんですよね。
時々石田作品には「これ宝塚でやる意味ある?」という声を耳にします。『カンパニー』もそう思う人がいるでしょう。
結論私は「ある」と思ってます。
がむしゃらにもがく姿はできれば人に見せたくない、見たくない。
でもやっぱり汗かいてる姿は美しいんですよ。
ピュアなおじさんとピュアな人達がそれをパフォーマンスで表現してくれるから「努力」も「情熱」も「仲間たち」も清々しく美しいと思えるんです。そして自身を振り返って「私ももうちょっと頑張ってみようかな」って温かな気持ちになれるんです。
あのおじさん、あれで少し価値観をバージョンアップしてくれたら何も言う事無いですけどね…何度あのチョビ髭毟ってやろうかと思ったことか(暴言)(やめなさい)だいたい価値観古いくせに新しいワードは取り入れたがるのも腹が立つんですよね(もうやめてあげて)(愛情です)
それでもなんか憎めないのは、彼が人間の本質を基本温かいものとして信じているのが作品から伝わってくるからなんですよね。
珠城さんと石田作品の相性の良さも、そこに尽きるのかなと思います。
《次回》併演のBADDYについて!みんな大好きBADDY!
AII for Oneのこと②
続きです。
『AII for One〜ダルタニアンと太陽王』②
「AII for One、One for AII」
みんなは1人のために、1人はみんなのために。
あまりの正しさに思わず背中がムズムズしてしまいそうなテーマ。
こういうのって下手すると夏休み子供劇場みたいになりかねないし、かと言って変に説教くさいのもシラケてしまう、案外扱うには難しい代物です。
しかしそこは鬼才・小池修一郎先生×珠城りょう率いる職人集団の月組、漫画チックに見せるところと人間ドラマとしてシリアスに展開するところの手綱さばきが本当にお見事!!
おかげでこちらも純粋な心に立ち戻って三銃士の活躍やダルタニアンとルイーズの恋の行方をドキドキしながら追いかけることができました。
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一人の女の子を呪縛から解き放ち、広い胸に受け止めてくれる無敵のヒーロー。
そんなのみんな好きになるに決まってますよね(笑)
「愛しいルイーズ…この胸に迎えよう」
ちゃぴルイーズを想って銀橋で歌い上げる珠タニアン、かっこよかったなぁ。てかダルタニアンの時の珠城さんめちゃくちゃ胸板厚いんですよね!!!!
「この胸に迎える」とは比喩表現だと分かってはいても、どうにも物理的に飛び込んでいきたくなる広い胸でしたね。ぐへへ。
ラストシーン、ちゃぴルイーズの小さなお顔を両手に包み込んで、頬に伝う涙を優しく親指で拭う珠タニアン…もうね!珠城さんの親指は愛する娘の涙を拭うためにある!!!
…すみません落ち着きます。
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待って、フィナーレもマジで最高なの。落ち着いてる場合じゃない。
本編では「生粋のガスコンだ!」なんて言ってる田舎者の好青年だったくせに、大階段に座って女たちを侍らす珠城さんは麝香の香りが漂うような、ムンムンした完全なオスなんですわ。
この時のお写真を卒業記念『珠城りょう特別展』のポスターにしたの、大正解!!!
参考画像
ほんでお決まりの掛け声を「モナムール(吐息)」にしてくれてイケコほんまありがとうな…
『双頭の鷲』をイメージしたデュエダンもとても素敵でした。深緑色のお衣装もよくお似合いで、たまちゃぴのデュエダンではこれが一番好きだったなぁ。
愛希さんとは1学年差ということもあって、2人が遠慮なくぶつかり合って行くようなかっこいいデュエットでしたね。
たまちゃぴは巷では「共稼ぎのDINKS夫婦」なんて言われてましたが(笑)そんな2人が演じる冒険活劇だからこそ、それ以上の何かが生まれたのかもしれないなぁと、当時を懐かしく思い出します。
《次回 今夜は月が綺麗ですね》
どうぞお付き合いくださいませ!
AII for Oneのこと①
こんにちは。
今回も珠城さんを楽しく振り返っていこうと思います!
作品はこちら
↓↓↓
2017年『AII for One〜ダルタニアンと太陽王』
作・演出 小池修一郎
【銃士隊のダルタニアン(珠城りょう)は剣の腕を見込まれ若き国王ルイ14世の剣術指南役を仰せつかる。
ところが真っ直ぐで曇りない性格のダルタニアンは、熱心に稽古をするあまり誤って国王陛下にケガを負わせてしまう。
三銃士のアトス・アラミス・ポルトスは落ち込むダルタニアンを励ますために酒場へと連れ出すが、彼はそこで1人の愛らしい娘と出会う。
ダルタニアンと心を通わす氏素性を隠す不思議な娘…実は彼女こそルイ14世の本当の姿だった!
運命のいたずらで男装の国王陛下となっていたルイーズ(愛希れいか)。彼女を本来の姿に戻すためには行方不明になった双子の片割れ、本物のルイを探すしかない。
枢機卿マザランの権謀渦巻くフランス王宮、睨みをきかせるのはマザランの甥で銃士隊と敵対するベルナルド。
ダルタニアンと三銃士はルイーズを助け出せるのか?!恋と冒険の旅が始まったー】
あー、あらすじ書いてるだけで楽しい(笑)明朗な勧善懲悪ストーリーで正直ご都合主義的なところも多々あるのですが、楽しいからまぁいっか!ってなるやつですね(きっぱり)。
そりゃ珠城りょうなんだから生き別れた双子の片割れも秒で見つけるし、見つけた男の子を見て珠城りょうが「男女の違いはあっても瞳の輝きは変わりない!」って言えば「そうだろうな」って納得できるんですよね。
この人のこういう多少強引な展開もねじ伏せちゃう力技、ほんと好きです(笑)やっぱり宝塚の主人公はこうでないと!
「正義は勝つ」
まさにこの主人公は「正義」なのです。
愚直なまでに正攻法で、信念を貫く無敵のヒーロー、ダルタニアン。珠城さんのためにあるようなお役でしたね。
後に『AII for One』について珠城さんご本人が「一番素の自分に近い」とお話されていましたが、多分珠城さんをよく知らない人にとってもダルタニアンが珠城さんのパブリック・イメージなのかなって思います。
朴訥とした好青年、若く無垢なヒーロー。たしかにそれも珠城さんの魅力のひとつなのですが、このパブリック・イメージがね…時として彼女を苦しめた面も否定できないんですよね。
まぁ、珠嫁としては「フフフ、そこが沼の淵とも知らずに…おバカさんね、早くこっちにいらっしゃい…」ってほくそ笑んでましたけどね(怖い)
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続く(続くんかい)
カルーセル輪舞曲のこと
ども。
2回目の投稿です。
さっそく参りましょう!今回はこちら。
↓↓↓
2017年ショー『カルーセル輪舞曲』(『グランドホテル』併演)
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【日本初のレビュー『モン・パリ』誕生90周年を記念し、同作に倣ってお国めぐり形式で繰り広げられる古典的で華やかなレビュー作品】
前回、作品運について辛口な意見を述べましたが、こういうところは珠城さんヒキが強いな(笑)って思います。
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グラホが人々の一生を縦軸で繋いだ作品だとしたら、カルーセルは回転木馬の如く地球をぐるっと横軸に繋ぐような作品です。
この二作品の同時上演はスケールの大きい珠城さんにぴったりで、るりさんやちゃぴちゃんをはじめとする現代的な要素の強い座組にとって良い意味でのギャップがあり、古典的だけど新鮮味があってすごーく楽しいショーでした!
珠城さんに特化して特に印象的なのはやっぱり「テキーラ」かな!赤のストライプスーツ、かっこよかったぁ…。
最後銀橋の下手端で「Te Quiero(愛してるよ)!」と上手方向に投げKissキメて終わるんですけど、私が見た時ちょうどKissが飛んでくる方向でしかもたまたま周りが校外学習の男子高校生達だったんです(笑)男子達みんな「うぉぉ〜…」と感嘆しておりました😂😂😂
珠城さんは2番手と呼べる期間がとても短いスターさんでした。
なので、珠城さんを軸にしたショー場面って主演公演以外ではほとんど無いんですよね。
当時の私は珠城さんのショースターとしてのポテンシャルがよく分からないまま見たのですが、なんのなんの!
珠城さんが真ん中にいるとこんなに「しっくり来る」んだと、これは嬉しい発見でした。
テキーラの場面、みんなが珠城さんの元に集まる箇所があるんですけど、その時のみんなの顔がすっごい楽しそうだったんですよね。ウォーーー!と掛け声をしながらみんなが珠城さんに心からの笑顔を向けていて、あ、この組はいい組になるぞ。と確信したのをよく覚えています。
後半の『飛翔』もよかった。
「一人では立ち向かえないような荒波も
仲間と共になら乗り越えられる。」
シンプルなメッセージを朗らかに歌い上げる、感動的な場面でした。こういうのを真正面からバンッと打ち出せるのは、やはり珠城さんの人間性だよなぁって思います。
誠実な内面が伝わってくるから、こちらもどんなことも素直な心で受け止めたくなるんですよね。こういうところが珠城さんに落ちた人達が口を揃えて言う「珠城さんと結婚したい」に繋がるのかな(笑)
フィナーレも素敵でしたねぇ。
今回の退団公演同様の飾りのない黒燕尾に、演出家の先生の愛を感じました。
「ありのままのお前でいけばいいんだ」
そんな声が聞こえるようで。
娘役さん達が羽扇で作った真っ白な翼をつけて大階段に背中をこちらに向けてポーズする珠城さん。退団公演の大階段も背中から始まりますね。そういえばBADDYも!
珠城さんの背中にはドラマが詰まっているので(笑)立ってるだけで成立しちゃうんですよね。そりゃあ先生達も珠城さん背中、見せたくなるよ。私も見たいもん。
有名なモン・パリの主題歌を、壮大な交響曲のようにアレンジした音楽。群舞の真ん中にいる珠城さん…眩しかった…!
シンプルな黒燕尾が珠城さんの存在の大きさをより際立たせ、真ん中に相応しい堂々たる美しさでした。
汗の滴るオールバックを大きな手でざっと撫でつける仕草、かっこよかったな。
主題歌といえば、カルーセル輪舞曲の主題歌も大好きです!どことなく郷愁があって、旅の始まりを言祝ぐワクワク感もあって、今もしょっちゅう聴いてます💕
「どこへ辿り着く?分からないけれど
旅のはじまりに 胸は震える」…
今まさに旅の終着にいると思うと不思議な気持ちです。そりゃあ波乱もあったけど😭(なんなら今も最後にして最大の試練だけど😭😭)珠城さんの5年間の旅、途中からではありますが、共に過ごせて幸せだったなぁ〜!!!
《次回》ひたすら楽しいあの冒険活劇について
このタイミングではてなブログ
Twitterでお馴染みのみなさん、こんにちは。
ブログで誰やねんのみなさん、はじめまして。
あこと申します。
珠城りょうさん退団まであと2週間を切りました。
共に過した時間を少しでも留めておきたくて、手始めに大劇場作品の感想を珠城りょうさんにフォーカスしてこのブログに書いていこうと思います。
多分、いや、絶対に退団日跨ぎます
(※計画性皆無)
(※思いつきにも程がある)
そのへんのカウントダウンはゆるーくスルーしますのでよろしくお願い致します(笑)
では早速この作品から。
2017年『グランドホテル』
監修 トミー・チューン
演出 生田大和 岡田敬二
【回転ドアの音、華やいだ客たち、ドアマン、電話交換手…《グランドホテル》はここに集う者たちの悲喜交々全てを内包して、ベルリンの地に悠然と佇んでいる。
時は1928年、ホテルを常宿としているのはフェリックス・フォン・ガイゲルン男爵(珠城りょう 様 )。裕福で美しい姿とは裏腹に、男爵の生活は既に破綻していた。
ある日彼はホテルのロビーで質素な病身の宿泊客オットーと行き合う。同じ日にタイピストを自称する若い娘を口説き、エントランスでは美しく有名なバレリーナとすれ違う。
彼らとの出会いが、男爵の人生の歯車を思わぬ方向へ回し始めるー。】
若いトップスターのお披露目にしてはずいぶんと重厚な作品でしたが、薫り高い新生月組にぴったり嵌りましたね✨
珠城さんは壮健な美丈夫でありながらどういう訳か死の影が付き纏う役が似合うんですよね。
それはちょうど、幸福の絶頂にある人が破滅を恐れる時の感覚に似ているように思います。
若く堂々とした男爵がふと見せる綻びは
世界恐慌から戦争の時代へと突き進む世相の暗転を想起させ美しいまま滅んでゆく彼の姿は
《グランドホテル》が一番輝かしかった時代の墓標にも思えるのです。
特権階級らしい傲岸な面もありながら男爵の根っこはやはり恵まれた人だけが持つ特有の朗らかさと優しさです。
オットー(美弥るりか 様)と友情を育み踊る『グラスをあげよう』
思いがけず恋に落ちたエリザヴェッタ(愛希れいか 様)に向ける極上の笑顔(それが最期になるとも知らずに!)
なりふり構わずフラムシェン(早乙女わかば 様 海乃美月 様ダブルキャスト)を助ける正義心…
どれをとっても珠城さんの男爵は気品に溢れていて、身繕いをする様も娼婦の誘いを躱すのも
借金に窮して泥棒をするのも(!)とてもエレガント。
若さと自信に満ちた立ち姿は 危険な魅力を孕んでとても色っぽかったです。
あちこちで叫んでいるのですが、運転士に脅されながら身繕いする珠城さん、ふるいつきたくなるようなセクシーさです。
脱いでいく姿がセクシーなのは当然ですが、シャツのボタンを留める、ネクタイを締める、ベストの前を合わせる、ジャケットを羽織る…身につけていくひとつひとつがすごーく色っぽいってどういうことなんでしょうね????
すみません余談でした(笑)まとめに入ります。
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入団9年目しかもお披露目でよくぞここまで!と思いますが今思い返すと、 あの若さと、らしからぬ肝の据わり方があったから出来上がった《グランドホテル》だったと言えるでしょう。
時々「珠城りょうは作品に恵まれている!」と、やっかみ半分の声が外野から聞こえてきますが、名作は役者の力量が試される訳ですからプレッシャーでもありますよね。
名作に恥じぬクオリティを保ち、尚且つ評判を上回って初めて「作品に恵まれた」と言える。トップスターの【仕事】ってそういうものだと思います。
《次回》併演のカルーセル輪舞曲について語りたいと思います!
ブログって初めて書くので改行のコツが掴めません(笑)見づらかったらすみませんです。
あこ