『I AM FROM AUSTRIA』のこと 前編

 

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楽しみが続きますね。BSPまでには次回更新をしたいのですが、今回はこちら!

 

 

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2019年『I AM FROM AUSTRIA〜故郷は甘き調べ』

オリジナル・プロダクション/ウィーン劇場協会

潤色・演出 齋藤吉正

 

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【ホテル エードラーは5つ星グレードを目指すウィーンの老舗ホテルだ。格式を重んじる経営者の母に対し、ホテルの跡取りで一人息子のジョージ・エードラー(珠城りょう)は若者らしく旧態依然のホテルの行く末を憂い、自分に出来ることを模索していた。

ある日、ホテルにハリウッド女優エマ・カーター(美園さくら)がお忍びで泊まりに来ることになった。

有名人の来訪に沸き立つホテルであったが、ジョージの友人でベルボーイのフェリックスがエマの滞在をツイートしてしまったせいで大騒ぎに!

ホテルにはパパラッチが押しかけ、エマのマネージャー・リチャード(月城かなと)も大激怒。

ジョージはせっかくのホテルステイを台無しにしてしまったお詫びにホテル名物のエードラートルテを手にエマの部屋を訪れるが…。

 


全く違う境遇にいる二人が出会いを通じて自分のルーツを見つめ直す物語。オーストリア第二の国歌とも称される表題の名曲「I AM FROM AUSTRIA」などウィーンの様々な音楽を散りばめ、日墺友好150周年記念公演として上演。】

 

 

 


珠城りょうさんて故郷の擬人化なんですよ。(また何か言い出したよ)


あったかくて、飾り気がなくて、照れくさいくらい真っ直ぐで、大きな懐に包まれるような優しさがある。

これ、ジョージに言い換えても同じですよね。

ハリウッドの生活で鏡に映る自分の顔すら見失いかけたエマがジョージに出会うことで癒され、打ち捨てたはずの故郷と邂逅を果たす。

 


「故郷は甘き調べ」、いい副題です。

 


このハッピーな物語が2020年の辛い日々をいかに慰めてくれたことか!

では例によって珠城さん演じるジョージを中心に作品を振り返っていきましょう。

 

 

 

 

〇いつでもそこにある安心の味


おもちゃ箱をひっくり返したようなにぎやかなセットの中、ジョージだけは濃いブラウンやカーキなどアースカラーを基調とした衣装を纏っています。若者にしちゃ地味好み(笑)

個人的にはウィーン版でルカス・ペルマン氏が着てたような紺ブレ白シャツ青デニムを期待してたんですが…(ヨシマサへの圧)。でもこのアースカラーが不思議とジョージの人柄にマッチしていました。

巷では「チョコレートケーキの化身」なんて言われてましたが(笑)当たらずも遠からず、だと思います。

 

物語のキーになるチョコレートケーキは無論ウィーン名物のザッハトルテをイメージしたものですが、ザッハトルテってショーケースの中では地味なんですよね。でも食べると味わい深くて、うっとりしてしまうほど美味しい!


一見目立たないけどいつでもそこに居てくれる安心感、シンプルが故に引き立つ艶やかな高級感。ほろ苦さと甘さのどこか懐かしいハーモニー…。ほらね?珠城りょうの事だかジョージの事だかエードラートルテの事だか分かんなくなってきたでしょ??(笑)

 

 


ニュートラルな価値観


エマのご機嫌を直そうと用意したケーキは運悪く床に落としてグチャグチャに…。

でもジョージは「美味いケーキは床に落ちても美味い。」って人なんですよね。

ジョージはたとえケーキでも人でも、入れ物や肩書きは気にしない。このニュートラルでフランクな価値観が彼の美点です。


ジョージは自分自身のことも冷静に見つめている人。

狭い世界で生きているために中々一人前に扱って貰えない。そんな苦悩も人に言わせれば贅沢な悩みだと一蹴されることも分かってる。それでも「僕は恵まれた環境に育った」と堂々と言い切れるのがジョージのというか珠城さんのすごいところです。

なんの嫌味もなく自己肯定できるパワーが泥水系のオタクには眩しすぎてな…

 

 

 

〇珠城りょうにやってほしいこと、全部詰め込みました✩.*˚


そりゃハリウッド女優やサッカー選手と比べたらアレですけど、ホテルの御曹司だって十分なハイスペック男子ですからね!?

そんなハイスペ男子が繰り出す数々の必殺技…心臓が幾つあっても足りないとはこの事ですよ(    ´ཫ`)

 


・ペットのワンちゃん!のお犬ポーズ

・頬っぺに付いたクリームを指で取ってペロ!

・冷凍庫に閉じ込められてジャケットふぁさっ!からの「少しはマシ?」

・夢の逃避行でフィアカー降りる時のエスコート

・追っ手から避けるための咄嗟の壁ドンキス

 

 

 

いや〜〜、珠城りょうドリームパックやないかい!!!壁ドンキスで一幕終わった後の休憩時間、どう過ごせって言うのさ!!??(笑)私は下戸ですが飲めたらカクテルオーダーしてましたね。酒持ってこい!!飲まずにいらいでか!

しかも二幕に入ってすぐにまたドリーム始まるから。ほら、誰だって一度は珠城りょうが朝食にサンドウィッチ作ってくれる妄想くらいしたことあるでしょ…それ、現実だから……(錯乱)……

 

 


〇エマとジョージ


最高に可愛いくて最高にお似合いのカップル!二人の場面はどれも大好きなのでここもしつこく深掘りします。

まず『キスキス』の振付をした方に報奨金を差し上げたい。特に銀橋に来てからの振りが最高!

細かいことですが「頭をスパーク カラカラね」でエマがジョージの頭を包むみたいにしてぐわんぐわんするとこがツボです。

珠城さんの名誉のために言っておきますが、あの方お茶会とかで見るとほんっとに頭もお顔もキュッと小さいんですよ!でもジョージの鬘のせいかさくらちゃんが華奢なせいか、頭ぐわんぐわんされてる珠城さんの頭の大きさがリアルに男の人っぽく見えるの毎回ときめいてました。てかエマとジョージの体格差ちょうどいいですよね♡

 


一回目の逃避行。ホットドッグスタンドにはしゃいでクラブで踊って。

「僕はこの国が、オーストリアという国が大好きだ!」

エマの心情を思うとジョージの屈託のなさに涙が出そうになります。祖国に愛着があるのはきっとエマも同じはずですよね。好きなものを好きと言える気持ち、抱きしめてたい…

 


川べりのホームレス達との場面は、エマが自分を取り戻す第一歩になる大切な場面。警察に見つかりそうになって逃げることになるけど、この時の二人がとても楽しそうで。

特にエマのジョージを見る目がもう…♡

そりゃそうだわな〜〜!何も飾らず自然体で居られる人、好きになるに決まってる〜!!

からの壁ドンキスですよ。

あれ、なんなんですかね??私追っ手から逃げたこと無いんでよく分かりませんが、あれでカモフラできるものなのですか??そもそもあんな急にうまいことキスできるものなのですか???

…まぁ、珠城りょうだもんな…できるか……(謎の納得)

 


さくらちゃんの「今わたし、キスされた?」顔がキュートすぎるので細かいことはこの際いいですね。キスした珠城さんもなんか満足そうだったし。(役名で言え)

 


という訳で後半に続きます(笑)あー!今回は一本にしようと思ったのに!!